意識にあがるか あがらないか
そんなぼんやりした温度のところで
"負った傷は二度と消えない" ような気がしていた
治らない傷は
この身体の表皮に刻まれてゆき
わたしはそれを他人に晒して
生きて行かねばならないと
子どもの頃からずっとどこかで
感じていた
だから少しでも傷つくと
自分はキズモノになったような
そんな気がして ひどく悲しくなった
ああまたひとつわたしの価値が下がってしまった と
それが己に感じてきた醜さの
核なのかもしれない
真っ白になりたかった
目が覚めたら
真っ白になっていることを
祈りながら眠った